カナダの看護師免許と日本の看護師の免許は何が違う/同じ?資格保有者の方に聞いてみた結果

カナダ仕事

私は5年大学病院で看護師として勤務した後に、カナダへ留学し日本の看護師免許を使ってカナダのものへ書き換えをしました。

今回は日本とカナダの看護師免許や仕事内容について、似ている点、異なる点について5つずつ紹介しようと思います。

似ている点

①国家試験を受験し免許登録制

 日本は看護師国家試験合格後に免許登録となりますが、カナダも同様NCLEX-RNに合格した後に州ごとに免許登録をします。

日本で正看護師の看護師国家試験受験資格を得るためには、3年過程の専門学校や短大、大学の養成課程を修了する必要がありますが、カナダは4年制の大学で教育を受けた後にNCLEX-RN受験資格が得られます。

日本の准看護師、カナダのLPNは正看護師の管理下のもと看護ケアを提供する専門職で、両方2年過程の教育を得て准看護師試験受験資格が得られます。

②交代制勤務

 日本とカナダどちらも2交代または3交代の交代制勤務でローテーションのシフト勤務です。カナダの病院では12時間ごとのシフト勤務が一般的で7時〜19時/19時〜7時がほとんどです。

ナーシングホームなどの長期療養施設では3交代が一般的で7時〜15時/15時〜23時/23時〜7時といったシフトの組み方です。

日本同様、夜勤専従看護師の制度を取り入れている勤務先も多く、日勤のみの勤務はやはり人気なので空きを待つかタイミングや運といったところです。

③看護診断を使って看護をする

 日本もカナダも、看護診断を用いた看護過程に沿って患者さんに看護ケアを提供します。

たとえば、日本で高齢の患者さんを担当する際、「転倒リスク」はよく使われる看護診断ですが、カナダでも同様に「Risk for falls」と看護問題を挙げ転倒予防に努める看護計画を展開します。

看護記録もそれに沿って患者情報を記録し、勤務場所によりますが、SOAPチャーティングで書いたり、フォーカスチャーティング(DARP)で記録するのは日本と同様です。

情報収集、アセスメント、看護診断、実施、評価の看護過程に沿って看護を提供するのはカナダも共通です。

④看護師免許の種類

 日本では准看護師、正看護師、専門/認定看護師、ナースプラクティショナーと看護師の免許が区分されていますが、カナダも同様に分けられています。

正看護師であるRN以上の資格を得たり教育を受けたい場合は大学院に進学したり、興味のある分野の教育機関のプログラムを受講し訓練を受ける必要があります。

ただ、日本の正看護師免許と保健師は別の国家試験で分けられていますが、カナダのRN免許には保健師の分野も含まれており、RNの免許でコミュニティナースとして勤務が可能です。

カナダの助産師は日本同様、別の教育課程を受ける必要があります。

⑤プリセプター制度がある

 入職してから一定期間、新人はプリセプターとともに勤務し仕事を覚えていく教育体制は日本もカナダも同様です。

カナダでは勤務先によって異なるでしょうが、約8週間のプリセプターシップ期間が設けられており、プリセプターと全く同じシフトを組まれて丁寧に指導されます。

日本では勤務によってプリセプターと新人が同じ勤務にならないこともあり、カナダの新人指導制度はより手厚いと言えます。

日本ではプリセプターの他に教育担当の部署を設置して、看護師の継続教育をする病院が多いですが、カナダでも教育担当者を配置し現場での看護師教育に力を入れています。

異なる点

①カナダは免許の更新が毎年必要

 日本の看護師免許は1度取ってしまえば生涯使える免許ですが、カナダの場合は毎年更新が必要です。

その際免許登録更新料を支払う義務と、基本的なガイドラインのオンライン講義を受講する必要があります。この更新を怠ると無免許となり、看護行為ができなくなるので毎年秋の更新は忘れずに行います。

またどの州も過去5年以内に1125時間の実務経験がないと免許更新ができず、実習を含む1年間の再教育プログラムを受講することになります。

子育てや転職で長いこと看護職から離れていたカナディアンもこの再教育プログラムの対象で、日本にはない制度です。

②看護師がオーダーを入力できる

 病院勤務の場合、看護師が必要な薬剤をオーダーできます。日本では足りない薬剤や週末に必要な分を医師にオーダー依頼をしなければならないので、大きな違いと言えます。

看護師は血液データや患者情報から患者に必要な薬剤を医師に提案するように教育を受けていますので、かなり責任のある役割を担っています。

そのため電解質異常などの異常値は資格試験で細かく問われるほどで、カナダの看護師は日本の看護師より血液データを読む能力に長けています。

③給料は時給制

 日本では固定給に夜勤や特別手当が加算される給料システムですが、カナダでは基本的に時給制です。

州にもよりますが、時間あたりの時給は約3000円程度〜。常にマンパワー不足のカナダの北のエリアの準州に行くと時給はさらに上がり時間約5000円程度の求人もあります。

カナダでは副業も許されていますので、2箇所の病院/施設でパートタイムとして勤務している人もいます。カナダではフルタイムのポジションはなかなか見つかりにくいという側面もあります。

④定時で帰宅が基本

 カナダで残業はほぼありません。定時の30分前から引き継ぎの時間があり、次のシフトへ申し送る時間が設けられています

5分前ぐらいから帰宅準備を始め、終業時間とともに帰宅するのが当然とされており、日本のようなサービス残業という概念はカナダにはありません。

病院勤務では申し送り効率化のために、引き継ぎ内容は録音したものを次のシフトへ残して定時帰宅します。

残業をした場合、雇用主は時給を1.5〜2倍支払わなければならないので、定時帰宅がカナダでは強く根付いています。

⑤入院中の食事は患者さんの自由

 入院中の患者さんの食事は自分の好みで選ぶことができ、マクドナルドなどのジャンクフードであろうとなんでも許されています。

身体に良い悪い関係なく、患者本人の意思を尊重しているので、治療に影響がなければ基本何を食べても良いとされています。

この背景には、自己責任であるという概念や、宗教的なもの、ベジタリアン、ヴィーガンと様々な食事に関した慣習があるためで、一律で規制するのは難しいものがあるのだと思います。

日本では病院食の提供が基本で、持ち込んだもの(特にジャンクフード)はなるべく食べないようにと指導していますので、私自身ショックが大きかったです。

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