College of Early Childhood Educators(オンタリオ州)のライセンスについての詳細を聞きました。

カナダのスペシャリスト
Canada_Ojisan
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今回も前回に引き続き、Nさんの経験談を紹介します。前回はカレッジでの幼児教育コースのお話の紹介をしましたが、今回はそのライセンスについてです。

オンタリオ州においてはこちらのライセンスは非常に重要で最低でも1クラスに1人の資格保持者が必要とのことです。永住権にも強い、幼児教育の職種のライセンスの詳細も知っておいた方がいいと思い、執筆をお願いしました。

追記:こちらの記事の費用は数年前の金額のために実際の額は書かれているものよりも上がっている可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

ライセンス発行元の団体について紹介します。

College of Early Childhood Educatorsという 団体が発行しているとのことですが、こちらの団体を軽く紹介します。

College of Early Childhood Educatorsは、オンタリオ州の幼児教育者の規制および管理をしており、また資格を発行する機関です。

毎年4000-5000人の新規の加入者がおり、2023年現在は59,547名の幼児教育者が資格を保持しています。

資格保持者はどこの学校を卒業し、どこでどの雇用形態で働いているか、また過去に及ぶ問題行動(生徒の親や同僚から見て、虐待や目に余る指導があった場合などに報告される)がないかなど、しっかり管理されています。

最低2年のカレッジのディプロマを出ると、こちらの団体に登録  (registered) し資格を取ることができます。

これによってRegistered Early Childhood Educator (RECE) の肩書きを名乗ることができます。ちなみにオンタリオ州の幼児教育法では、1クラスにつき必ず最低一人資格を持ったRECEを配置しなければならない決まりです。

またこの団体はメンバーの技術向上を高める役割も担っており、資格保持者へ様々な教育に関する情報提供とワークショップを開催したり、レポートを課しています。

ECEのライセンスの更新について

免許は一年ごとの更新になりますが、その時オンラインでワークショップを受けたり、報告書を提出するよう求められることがあります。”←こちらの詳細(オンラインワークショップと、報告書)について500文字

ECEの資格は一年ごとの更新になります。初年度は申請費85ドルと登録費160ドルの合計245ドル、二年目からは登録費のみ160ドルになります。

職場によっては学校側が出すこともあるので、どちらが負担するのかまずは確認を取るといいと思います。

資格を更新する時はCollege of Early Childhood Educatorsのサイトのアカウントページにログインし、2−3ページの質問に答えていきます。

質問内容はというと職場と雇用形態の詳細、過去に問題行動がないかどうか、また資格を保持する上でのポリシーの確認などです。

職場と雇用形態の詳細以外は簡単なイエス・ノーだけの質問なのですが、不手際や不正に答えた場合資格が剥奪される場合もあるので、何年経ってもどきどきしながらしっかり目を通しています。

また資格を更新する際に、その他必須のオンラインのワークショップを受ける必要があったり、Continuous Professional Learning 通称CPLと呼ばれる課題をしなくてはいけません。

ワークショップは性的虐待防止についてなどです。CPLは個人で実践的指導の分析を行なったり目標や指標をたて、幅広い知見を得る機会になります。

他にも必要な資格について

カナダで保育士として働く上で他にも必要な資格の一つにファーストエイドがあります。雇用先や仕事の形態(フルタイム、臨時職員)関係なく、この資格を持っていることが必須です

資格を取るためにはまず二日間のファーストエイドトレーニングを受ける必要があります。これは応急処置講習のことで、万が一事故や応急処置が必要な時に、きちんと対応できるようスキルと知識を学びます。

例えば子供に多い物が喉に詰まった場合の処置方法、骨を折ったり大量の出血がある場合やアレルギーによる呼吸困難、嘔吐があった際の対応など、子供に万が一何かあった時に大切な命を預かる保育士として、しっかりと知っておかなければならないことです。

ファーストエイドにもエマージェンシー、スタンダードなど様々なレベルがありますが、保育士が必要なのはファーストエイドCPR・AEDです。CPRは心肺蘇生方法、AEDは心臓に電気ショックを与え正常なリズムに戻す医療機器のことで講習ではその方法も学びます。

ただし、ファーストエイドの資格は3年ごとの更新で、2回目から講習は一日のみになります。資格取得のコースは色々なところで設けられており、有名なところではRed Crossがあげられます。

場所によりますが講習費は二日間の講習で130ドル前後。一日の講習は60ドルほどです。ちなみにコロナがあってからというもの、今はオンラインと実際にクラスに行く混合型の講習も可能です。

朝9時から夕方4−5時までクラスにいる必要もなく、オンラインで勉強をし、半日ほどクラスに行って実習するだけです。

二日間も仕事を休んだり、週末丸々休みがなくなることもなく、負担なく取得できるようになりました。

ECEの資格についての試験費用や2年間のおきのリニューアル(試験や費用など)についての重要な情報も

RECEの資格を取得するためには、最低二年カレッジのディプロマを卒業しなくてはいけません。資格を取るために特に試験のようなものはないのですが、卒業証書を提出する必要があります。

卒業と共にCollege of Early Childhood Educatorsへ登録の申請をします。2016年以前は紙媒体の資格が発行されていましたが、現在は全てオンラインで登録し、登録が済むと登録番号のみがそれぞれ与えられます。

就職の時に資格を取得しているのか、どの学校でも保育園でも必ずこの番号を聞かれるので、番号を伝えると雇用主はCollege of Early Childhood Educatorsのサイトより資格の詳細が確認できるようになっています。

更新が毎年されているのか、資格がきちんと有効であるかみることが可能です。更新は一年に一度、初年度は申請費85ドルと登録費160ドルの合計245ドル、二年目からは登録費のみ160ドルになります。

RECEの資格について、カナダでの将来性や永住権を狙うために知っておきたい事

私がRECE(RECEはライセンス取得後の名前)の資格取得をおすすめする理由に、大きく二つ理由があります。まずオンタリオ州のRECEの資格では、0歳から12歳までみることができ、関わることのできる年齢の幅がとても広いことです。

そしてそれに伴い、仕事の選択枠がより多いことが挙げられます。仕事先にデイケア、公立学校、ナニー、美術館や博物館、サイエンスセンター、スポーツジムにある託児所まで、子供に関する場所であればこの資格を活かすことが可能です。

また仕事形態も様々で、一年を通してフルタイムもあれば、幼稚園や小学校になると朝と午後からの出勤、また公立学校は夏休みや冬休みといった長期休みはお休みになるので、子供ができた後も働くことができます。

何よりその時々のライフスタイルに合わせて、カナダでキャリアを続けることが可能な職業だと思います。

またこれから長くカナダに住むのだと「永住権」を考えた時に、RECEの資格は移民申請に有利な資格だといえます。移民申請には様々な方法がありますが、共通して現地での職務経験がとても大切です。

オンタリオ州の幼児教育法では、1クラスにつき必ず最低一人資格を持ったRECEを配置しなければならない決まりということもあり、就職の際に資格保持者が優先される場面がとても多いです。

日本と同じくカナダでも、保育現場の人手不足が挙げられます。特にコロナの影響で、多くの現場で年長の先生たちが早めのリタイアをしたことから、かなりの保育士不足が続いています。

そのことから仕事が見つけやすく、職務経験を得やすいので移民申請を考える方にとてもおすすめの資格です。

Canada_Ojisan
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早期幼児教育のライセンスについて、かなりの詳細が分かったと思います。少子高齢化が進むカナダではこれからさらに必要になってくる資格になると思います。
という事で、今回はNさんに幼児教育のライセンスの詳細をお聞きしました。

Markus WinklerによるPixabayからの画像

Jerzy GóreckiによるPixabayからの画像

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