今回も前回に引き続き着メロさんの経験談で今回はアートスタジオの仕事の経験談になります。こちらの仕事はコミッションと言うことである意味ではやり甲斐がある仕事のようです。
また4週間の有給休暇は魅力的ですね！ではでは今回もいっていましょう！
追記
２０２４年のオンタリオ州の最低賃金は16.55CAD(Ontario)/16.75CAD(British Columbia )となっています。そのために、この記事で書かれる賃金は本来の金額よりも低く紹介されています。実際にはこの金額から30％程度は上がっていますのであらかじめご了承ください。また、2022年以前までは酒類を使う職種に関しては最低賃金以下である＄12．55CADが適用さてしましたが、こちらも2024年の現在ですべて変更さていますのでこのブログで紹介されている額は実際には1. 5倍くらいになっているケースもあります。例：＄2000CAD→＄3000CAD
オンタリオ州
また下記からもその最低賃金ですが2024年10月には＄17．65に上がることが予想されており、その額が少なく見積もっても2025年までは継続します。またブリティッシュコロンビア州もどうように16.75CADから17.4CADに最低賃金を引き上げる計画になっています。
Ontario: $16.55 (next raise date: October 1, 2024, estimate: $17.65)
（１）賃金とチップ
時給20ドル、週に40時間の勤務体制です。そこに2％のコミッションが上乗せされます。
コミッションは自分がお手伝いしたクライアントがイベントを予約したり、クラスを申し込んだ際に発生する手数料です。
コミッションは問い合わせが多い時期は、一番多い時で月200ドル、問い合わせが少ない時期は50ドルほどで、平均だと大体月100ドルほどになります。
新年度が始まる9月と、新学期が始める1月にはそれぞれ2週間スタジオが休みになるので、年に4週間の有給休暇があります。お客様からいただくチップはありません。
（２）必要だと思った、英語レベル（理想のTOEICのレベル）
アシスタントディレクターとして任された業務はクラスの運営、電話対応と顧客とのやり取り、イベント企画の3つです。
クラスは子供に指導するだけのコミュニケーション力が必要とされ、電話対応とメールでの顧客とのやりとりはビジネス英語が必要で、これには大変苦労しました。
初めの頃は1つのメールに30分もかかり、書いた内容に失礼がないか返信する前に上司に添削してもらっていました。ビジネス英語が必要なので、TOEICは850点は必要になるかと思います。
（３）アートスタジオの職務内容
1.クラスの運営
クラスは1歳からまた上は12歳までを対象に、一日だいたい3〜4つほどクラスがあります。
クラスには1〜3歳児のクラス、2〜4歳児のクラス、そして5〜12歳を対象とした建築デザインやテキスタイルのクラスなどさまざまです。
月曜日から土曜日まで合計約25クラスあり、私を含めて2〜3人の先生でクラスを分けていたので、多い時で週に10クラス受け持ちます。
クラスは年齢や受講する子どもの興味にとても左右されるので、一つとして同じ授業になったことがありません。
受け持った10クラス、10通りの準備をしなくてはならなかったのは飽き性の私にはとても合っていますが、同時に準備はとても大変です。
2.アートキャンプの企画と運営
学校が閉まる夏休みや冬休み、春休み、PAデイ（先生の研修や個人懇談のため、生徒たちは学校がお休みになる日）は、スタジオでは9時から4時までアートキャンプを開催します。
クラスは2〜4歳児のクラス、5〜9歳児のクラス、そして10歳以上のクラスに別れており、朝は9時から12時まで、午後は1時から4時までさまざまなプロジェクトに子どもたちは取り組みます。
私はアシスタントディレクターとして子どもたちがどんなプロジェクトに取り組むのか企画し、サンプルを作って写真撮影、そしてウェブサイトやインスタグラムにて告知を行います。
また実際にキャンプが始まると、クラスを受け持ちます。
3.電話とメールの対応
スタジオには日中様々な方から問い合わせがあります。その内容は大きく分けて３つあり、お誕生日パーティーなどの問い合わせ、またクラスやアートキャンプの申し込み、そして学校や地域の自治体などからのイベント依頼です。
メールでは口語では使われないような表現や言い回しが数多くあり、改めてビジネス英語がこんなにも違うものなのだと気づくきっかけになりました。
仕事を始めた頃は伝え方が直球すぎたりカジュアルすぎたり、また誤解したりされたりとたくさんの失敗をしました。それでも3ヶ月ほどたつと自分だけでメールをやりとりできるまでになりました。
4.イベント企画と運営
クラスやアートキャンプ以外に、スタジオでは週末にプライベートのイベントが開催されます。特に子どものお誕生日パーティーはとても人気で、パーティーの参加者は2時間の間、アートプロジェクトをしたりピザを食べたりします。
どんなテーマのパーティーにするか、またどんなアートプロジェクトをしたいのかなどは、事前に主催の親や主役の子どもと打ち合わせし決めていきます。
アートプロジェクトは参加者の年齢やパーティーのテーマによって変わるので、毎回どんなものを作ろうかワクワクします。
当日は食事用のテーブルや椅子を並べたり、壁に飾りをつけたり、また進行役としてパーティーを進めます。多い時で20名以上の子どもをまとめることもあり、リーダーシップが試されます。
5.スタジオの管理
特に言われた訳ではありませんが、ゴミ出しやトイレットペーパーの補充は積極的に自分の仕事として行いました。
カナディアンと比べるとメールのやりとりが遅かったりどうしても見劣りする部分を、自分ができることで埋める方法として始めたのがきっかけでした。
小さなことだけど人から感謝され、そのおかげで逆に自分が必要な時に助けてもらえる人間関係ができたと思います。
（４）その仕事でしていてよかった事
電話の受け方、かけ方、留守電を残すといったものから、メールでの口語では使わない表現や言い回しがある、ビジネス英語を習得できた事です。
それは日常の中でも役に立っています。例えば銀行に問い合わせをしたり、レストランに予約電話したりする場面など、丁寧に人とやりとりできるようになったと感じています。
またクラスをしていて、子供の成長を間近に感じられることにとてもやりがいを感じます。
感情表現が豊かになったり、発想力を養って一人の人間として成長していく子どもたちの姿を見る度に、やっててよかったなと感じます。
（５）その仕事でよくなかったこと
予定では休みになっていてもイベントが入ると出勤になり、基本クライアントに合わせるので固定での休みがありません。
特にオンタリオ州では公立学校のストライキがたまにあるので、急に明日から学校が休みになった場合、急遽スタジオを開けてクラスをしなくていけないこともあります。
友人と前もって予定を立てることが難しい上、土日はイベントが入ることがほとんどなので、友人との時間がなかなか作ることができないのが難点です。
（６）どのような人にお勧めできるかまとめ
二点あって、まず始めに何よりも子供好きであることです。そして二つ目はイベントの企画を考えたりクラスのテーマを考えたり、独自の発想力がある好奇心旺盛な人にお勧めです。
イベントはクライアントによって一つとして同じものがないので、その都度新しく考え出さなければいけません。
またクラスも毎回テーマが変わるので、「これやったら楽しそう」と新しいことにワクワクできる、子供のような心がある人にぴったりのお仕事だと思います。
（７）面接時の質問
英語での面接です。履歴書以外にポートフォリオ（作品集）を提出する必要がありました。私はこれまでに教えた生徒の作品の写真と、私自身の作品を一冊にまとめ面接時に持参しました。
- これまでどの年齢の子供に教えたことがありますか？年齢ごとにどのような作品作りをしたことがありますか？
- あるクライアントからイベントの問い合わせがあったものの、返信をもらう前に別のクライアントから同じ日を予約したいと連絡がありました。誰を優先させますか？また双方にどのように対応しますか？
Prashant SharmaによるPixabayからの画像
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