金融市場の光と闇 そのときマーケットでは何が起こった?(現代版)(マイナー市場の罠)

経済、金融、投資

10年間以上、金融市場で取引をしていても戦慄が走る事が多々あります。これは主に金融市場が暴落したり、また暴騰したりするからなんです。もちろんこれだけには慣れません。また大概のケースでそれは突然起きます。

ただし経験がついてくると、1割から-2割のケースでなんとなく暴騰や暴落が近い事を察知することができるようになります。

この記事を読んでいただくと、過去20年間に起きた金融市場の暴落や暴騰(惨劇)などのケースを勉強できます。

結果的に歴史から金融市場の流れを勉強でき、次に生かせます。歴史は長期で見れば繰り返します。

スイスフランの暴騰

ヨーロッパにあるスイスと言う国を知っている人は多いと思いますが、この人口が900万人程度の小国ですが、かなり金融大国です。

具体的に、経常黒字がかなりのもので世界の中ではトップクラスの金持ちと言っていいほどGDPも高いです。

このスイスですが経済の仕組みが日本と似ています。具体的には貿易などで収支の黒字化を達成しているのですが、日本がアメリカに輸出しているのにたいして、スイスはEU圏に輸出をしています。

日本銀行は日本円が円高になると主に貿易の(製造業を憂慮)面で円相場に円売り介入を行います。(そこら辺はのちに詳しく)

ではスイスの中央銀行であるスイスナショナル銀行が度々、為替介入でスイスフラン高になると意図的にユーロを売って、スイスフランが安くなるように介入をしていました。

結果的に2012年ごろから2015年までスイスフラン売りのユーロ高で推移しています(下)(と言うよりも通貨の価値はほとんど動いていません。薄く赤い色を入れた場所がユーロがスイスフランに対して価値が動ていたものです。

上のチャート見ると2012年の終わりごろからスイスフランを価値を安定させながら、推移させている事が分かりますか?

実はチャートで見えませんが、実態にはスイスフラン高で動いており、それをスイス中央銀行が介入で抑えています。

スイスの中央銀行がたびたび、介入を繰り返して通貨の価値を(ユーロ高になるように)低くなるように抑えていたわけです。

この結果がスイスフラン安となって為替市場に現れます。つまり、スイス政府はユーロを買って、無制限にスイスフランを売っています。(具体的にはユーロ圏の債券などをユーロを通して買っています)

ただし、これは長く続きませんでした。

その後に急落と書いてある場所を拡大したの物です。2015年1月15日の物ですが1日で赤い線舌が下に急落しているのが分かりますか?

ユーロの急落と共にスイスフランの急騰を意味している。(ドル円で言うと125円から80円くらいまで1日で円が急騰したに等しい事です)

先週の記事でドル円が約2年半で50%程度、価値が下がったという話しましたがこれを1日でやった結果になりました。

では、なぜにこのような事態になったのでしょうか?スイス中央銀行がユーロに対して無制限介入をやめたのが原因です。

この当時は2014年から2015年にかけてですが、ユーロ圏は俗にいう金融のPIIGSと言う問題で歴史的に見ても極めて経済が弱っている時期でした。

PIGSとはEU圏にある、金融で問題的な国々の頭文字をとったものです。ポルトガルの(P)、アイルランドのI(I)、イタリアの(I)、ギリシャの(G)とスペインの(S)となります。おもにこれらの国は経常収支が弱く財政基盤がEU圏でも弱い国々です。

EU圏は主にこれらの国々のために金融緩和をしているといっても過言ではありませんでした。先週の記事で金融緩和をすると、副作用でその国の通貨の価値が安くなるという記事を書きましたが覚えてますでしょうか?

具体的に、為替が安くなるという事はその国の金融商品の価値が低下すると同じ事です。

2014年から2015年にかけてEU圏はこれらのPIIGSが経済的に危機に瀕していることを深く理解しており、前例のない金融緩和を実行しています。

EU中央銀行ももちろん、これを十分に理解していたはずです。しかし、もしこれらのPIIGSを放置していると次第には財政破綻からEU圏の国々の離脱がヨーロッパに波及しヨーロッパの通貨であるユーロの崩壊につながりかねません。

このために価値が下がるにせよ、金融緩和で立て直すしかないという、思惑になったのでしょう。

European Central Bank - Wikipedia

つまり、その結果のEU圏の前例のない金融緩和でユーロの価値が急落することになりますよね?最悪の場合にはEU圏が破綻となります。

これは良くてもスイス国民が持っているユーロ圏の金融商品の価値の下落で最悪の場合にはそもそも購入している金融商品が紙くずになるという事です。

スイスの貿易がうまくいくようにテコ入れするのが目的とは言え、あなたがスイスの国民ならこれを許せますか?スイスで議論になり結果に無制限介入はやめようという事になりました。

その結果が1日での40%の価値の急騰でした。ただし、スイス中央銀行の声明だけではこれほどスイスフランは急騰しないはずです。

たぶんですが、スイス本体(国の金融機関など)からアナウンスとともにユーロ売りのスイスフラン買いが入っています。その結果の急騰です。(再度、添付します)

ですので、国家でユーロに介入してましたが、それをやめます!と言った瞬間にこれになったと理解していただければいです。

YOUTUBEでスイスフランショックの物を探してきました。マイナー市場は極めて流動性が低いという事がわかります。

原油の先物価格のマイナス事件

わたし個人は金融市場を10年間程度、見てますが価格がマイナスなるのは予想したこともなかったです。

ですが、実際に起きています。2020年では間違いなく今のところは1番の事件です。

4月20日(月)に期近5月限がマイナス圏に突入し、4月21日(火)に5月分(限)が暴落した背景として、市場で話題となっているのが米国市場に上場されているUSO(ユナイテッド・ステーツ・オイル・ファンド)という原油ETFの暴落です。

まず、先に話をしておきますが先物とは字のごとく、未来の金融商品の契約をする物なのですが先に特定の金融商品を特定の価格で買うことができます(契約)。

ですがここでも説明しても長くなるし、複雑です。ですので、ここでは省きます。ではなぜ原油の価格がマイナス圏に急落したのでしょうか?

Holy WTF Moly: WTI May Contract Collapses to Negative -
It’s not often that we’re served up a WTF moment like this. Just about a couple of hours ago, I published my article about US crude-oil benchmark grade West Tex...

原油の先物ですが、xxxx年xx月分(限)はいつまでに何月の何日までに契約をしてくださいと言うルールがあります。

具体的に2020年の5月分(限)は4月の21日までに決済か原油を現物で引き取ってくださいね!というものでした。

ですが、最近の新型コロナで経済は半永眠状態です。飛行機はとばない、車だって会社の物は数が減っています。個人の物だって、できるだけ家にいてくださいと言う事になっていますよね?そうです、そもそも原油を使うものが動いていません。

そうです、原油が世界的にかなり余ってるのです。ですがこれだけでは価格がマイナス圏に行くという事はないはずです。それにはこの原油と言う商品の特性が潜んでいました。

原油を買った場合には1バレルをいくら、で買う事になります。ですが当然買ったからには保存をしておかないといけませんよね?(具体的には6月まで伸ばす方法もありますが今回はこっちもダメ)

この原油先物の値段は1バレルの値段でその1バレルが163リットルにもなります。家でなどで163リットルを保存するのでしょうか?できませんよね?危険ですし。

こういったものは特別な施設が必要です。海の上のタンカーとか、施設とかですね。もちろん、ただではないですよね。

そうですね。そういった経費もいま原油を持っている人間が払いますから引き取ってくださいというものです。(実際に投機筋がマネーゲームで買っている事が多々あります。ですので、このような方々は現物は必要ではないです。というかあっても困ります、実際に使う用途はないわけですから。)

結果的に初のマイナス価格に急落したという事になります。下記はその原油について詳しく書かれています。わたし個人は原油の先物取引しませんので下記にいくつか添付しておきます。

WTI原油マイナス40ドル、何故起きた?! | マーケット・トレンドPLUS | ラジオNIKKEI

さらにこちらのZAIFXにも詳しく書かれています。

原油価格が史上初のマイナスに! 一体なぜ?各社の原油CFDはマイナス価格になったのか?|FX情報局 - ザイFX!
WTI原油先物が史上初のマイナスに! / なぜ、WTI原油先物の期近5月限だけが暴落した? / IG証券の原油CFDはマイナス圏までは暴落しなかった / サクソバンク証券では期近5月限そのものを取引できた / GMOクリック証券の「原油」は価格調整が済んでいた / DMM.com証券ではレート配信停止後、価格が大きくズ...

原油などの価格の暴落は悪い事だと思っているかもしれませんが、日本などの原油が全く取れない国によっては実は朗報だったりします。

とにかくマイナー通貨は値動きが激しいという事が分かりましたね。原油相場のサイズも株式市場などくべると金額で見て5%-10%くらいの大きさくらいしかありません。(時期によりますが、そんなもんです)

南アフリカランドの急落

先ほどのスイスのようにのようにあまり大きな国ではないのですが、南アフリカは金が取れる国であります。そのために一般的には金の価格と連動します。

このアフリカランドが2009年に30%も急落しています。

上のチャートはZAIFXから借りてますが、かなりの急落になっていますね。この急落も問題ですが、さらに問題な事にこの事件から10年以上もたつのに原因が分かってません

そもそも、世界からすれば極めてマイナー通貨ですのでほとんどの人がポジションを持っていなかった事も影響していると思われます。つまり、原因を熱心に調べる人がいないのかもしれません。

原因がわからないのであれば、次から生かすこともできません。また同じようなことになる可能性が高いわけです。あらためてマイナー通貨のリスクが鮮明になっています。

大事件か!? 先週末に短時間で大暴落したくりっく365の南アフリカランド/円|ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!? - ザイFX!

ただし、この事態には救済策もあったようです。

くりっく365が投資家への救済措置を発表。南アフリカランド/円暴落事件の真相とは?|ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!? - ザイFX!

マイナー市場は間違いなく、なんで?という事が起きやすいのは間違いない事です。これはわたし個人がマイナー通貨をお勧めしない理由の1つになるわけです。

ロシアンルーブルの急落

少し前にカナダドルの記事を書いたかと思います。それにはカナダドルは原油かなり深い結びつがあり、原油の価格とカナダドルは連動しているという事を書きました。

ではカナダの他にも原油と連動している通貨や経済はあるのでしょうか?

そうですね、ロシアですね。ではロシア通貨のルーブルの金融のチャートをで見て行きましょう。

まず、上のチャートはロシアの通貨であるルーブルの物です。過去10年(もう少し長いものが欲しかったのですが..ありませんでした)の物ですが、おおむねで過去10年は1ルーブルが1.5円から3円程度で動いていることがわかります。

では、次に原油のチャートを見て行きましょう。

原油のチャートで過去10年くらいものです今回はごちゃごちゃしたものは消しましたが、こちらの方が見やすいですか?

この上記の原油のチャート見ていると、ルーブルと似ていることがわかりますか?一見するとあまり似てないように感じるかもしれませんが、2010年から2013年まで高値が続いていますよね?

そのごに2014年から2015年にかけて原油の価格が急落後に2020年のマイナス価格をだしています。(同時に10年間で最安値を付けている)

そうです、よく調べてみると基本的に同じように推移しています。はい!カナダドルよりも、さらに連動率が高いです(経済学者などはこれを相関性と言います)

おそらく、カナダの場合には原油だけではありません。

もちろん、原油の比重はかなりのもになりますが輸出産業(木材とか牛肉とかですね)がオーストラリアと似ています。そのためにロシアほど強い結びつきがないように思います。

ロシアの場合には投資家などの連中はロシア=原油というもので見ていることが分かりますね。ただし、もしロシアに経済的な変化があれば相関性が薄れます。

また、ロシアで石油などが採掘不可能に場合にはこの相関性は薄くなると思います。ロシア国内で、石油依存などが低下して他の産業が主要産業になった場合にもこの相関性は低くなると思います。

マイナー通貨は他の産業にかなり強く依存していることがある事もわかりましたね。つまりこの場合にはどうしても他力本願の所が出てきます。

では、ここまで読んでいればわかると思いますが原油価格の流れをつかめるとロシアンルーブルやカナダドルの動きを少しは予想できますね?これに関してはまたやらしていただければと思います。

まとめ

マイナーマーケットの光と闇という感じでやってきましたが、どうでしたでしょうか?金融市場は基本的に歴史から勉強するしかありません。どんどん理解していきましょう。

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